運動…いつやるの?

運動っていつやれば効果的なの??

ダイエット経験がある多くの方はこの疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

いつも楽しく読ませて頂いている角南典生先生のメールマガジンンをご紹介します。

===================================================

┏━ ┃ドクターすなみの脳のおはなし 第111回 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いつやるか、食前か食後か? ────────────────────────────────────

運動することはいいとわかっているけど、なかなか続かない方も多いのではない でしょうか。しっかりと目的意識をもって、なぜ何のために運動するのかを再度自 覚して、楽しい運動にすれば続けられるのではないでしょうか。

さて、今回はウォーキングにしぼって、いつどんなふうに歩くのが効率の良い運 動なのかを考えてみたいと思います。 まず健康な方がダイエット目的でウォーキングする場合、もっとも脂肪が使われ る時間帯は朝食前の血糖値が下がったとき。早起きして朝食前に歩きましょう。

次に糖尿病の方では食後が理想的。もっとも血糖値の上がる食後 1 時間から 2 時 間がねらい時。朝食後の通勤時間をうまくつかうのもいいかも。1 駅手前で降りて、 ウォーキング。家事をするなら朝食後にしっかり。血糖値が高いときは脂肪ではな くグルコースから使われるので血糖値を低下させる効果が高いのです。

しかし、お年寄りには食前の運動は要注意。血糖低下や血圧低下で意識消失やふ らつきなどが起こり、転倒の原因にもなります。体力に自信のない方、70 才以上の 方には食後の運動をお勧めします。

ではどのようなウォーキングがよいでしょうか。お勧めはインターバル速歩。イ ンターバル速歩とは、「さっさか歩き」と「ゆっくり歩き」を数分間ずつ交互に繰り 返すウォーキング法です。筋肉に負荷をかける「さっさか歩き」と、負荷の少ない 「ゆっくり歩き」を合わせることで、筋力・持久力を無理なく向上させることがで きるうえ、骨密度の増加や生活習慣病リスクの改善などにも効果があると開発した 信州大学の医師たちが自信をもって勧めています。

ポイントは

1)さっさか歩き・ゆっくり歩きを交互に 3 分から 5 分間ずつ繰り返す。

2)1日にさっさか歩く速歩を 15 分以上、週 4 日以上を続ける。

3)正しい姿勢、大股歩きをキープするために荷物はもたない。

4)ウォーキングのあと 30 分以内に牛乳を 1 杯 200ml飲むこと。

以上を続けると 3 か月から 6 か月で効果が出ます。血圧が下がり、血糖が下がり、 体力がつきます。そこで健康寿命が延びることになります。

インターバル速歩の効果をあげるためには正しいフォームで歩くことが大切です。 胸を張って歩きましょう。腕を前後に振りますが、前方に突き出すのではなく、軽 く後方に引く感じがよく、こうすることで胸を張った姿勢にもなります。

インターバル速歩は速歩きとゆっくり歩きの繰り返しですが、速歩は各自の歩く 最大速歩の 70%を目安にしてください。ややきついなと感じる程度がよいでしょう。 速歩の合計タイムが 15 分以上になることを目安にしてください。

では実際にインターバル速歩を行った方を紹介します。

A さん 72 才男性は 12 年前に脳梗塞を患い、左半身に軽い麻痺が残りました。そし て 5 年前には糖尿病を担当医に指摘されました。そこで一念発起し、インターバル速 歩に挑戦。運動といえばたまにするゴルフのみでしたが、インターバル速歩を始めて から、わずか 2 か月余りで血糖値が正常化。服用していた糖尿病の薬もやめてよいと 担当医に言われ、ますます歩くことにはまっていきました。

朝でも夕方でも自分のペースで実践できるので続けやすい。出かける時も車を使わ ずに早めに家を出て歩いたりしています。筋力アップのためには少しきつく感じるく らいに運動する必要があるので、意識して上り坂を通るようにしています。

このインターバル速歩は信州大学のある長野県松本市で始まった活動で、生活習慣 病の改善にも大いに役立ち、インターバル速歩のあと 30 分以内に牛乳 1 杯 200mlを 飲むと、痛んだ筋肉を修復し、筋肉の材料となるアミノ酸を取り込みやすい状態にな っていますから、筋力アップが期待でき、また骨粗鬆症にも効果があると期待されて います。

脳神経外科医 角南 典生(すなみ のりお)

===================================================

いつやるか…まとめると…

*健康な方がダイエット目的でウォーキングを行う場合

朝食前の血糖値が下がった時が最も脂肪の燃焼効果が高い

*糖尿病の方では食後が理想的。

もっとも血糖値の上がる食後 1 時間から 2 時 間がねらい時

 

皆さまのダイエットが健康的かつ効率的に実施できますように…。

☆☆☆ご感想をお聞かせください☆☆☆

    メッセージ本文

    Permanent link to this article: https://tn-ehime.co.jp/column/736.html