「食事の改善?運動?忙しくてとても無理!」「好きなもの食べてコロッといくわ」
メタボ指導の面談でよく聞かれる言葉です。
でも…ちょっと待った!
改善をしないあなたの未来を想像してみて下さい。
脳卒中で倒れて一命を取り留めるも、寝たきり状態に…。
”今”の自分の健康状態だけでなく、“将来”どうなる可能性が高いのか、生活習慣を改善するとどう変化するか、を考えてみましょう。
正しい知識で生活習慣の改善を行えば、重症化を未然に防ぎ健康寿命の延伸が可能となります。また、それは増え続ける医療費の適正化や、医師不足への対応につながるのです。
「自分だけ」ではなく「自分から」変えていきましょう‼
メタボリックシンドローム改善のための基本戦略
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪蓄積を基盤として血圧や血糖、血清脂質の異常をひきおこす病態と考えられています。したがって、その基本戦略は、内臓脂肪の蓄積の改善であり、主な対処法は食べ過ぎと運動不足を解消することとなります。
内臓脂肪蓄積の指標としては、腹囲を用いています。つまり、腹囲が基準値以下になれば、血圧や血糖、血清脂質も改善する可能性が高いということです。
腹囲が大きくなってしまう最も重要な原因は、過食と運動不足です。そのため、メタボリックシンドロームの解消の基本戦略は、過食と運動不足の解消にありますが、これらはなかなか自力で改善することは困難な生活習慣でもあります。
仕事から帰ってくる時間が遅い人や、土日も仕事で忙しい人など、環境によっては運動する時間が取れない、という場合もあり得ます。また、血圧や血糖、血清脂質は、腹囲以外の要因の影響も受けますので、ただやせるだけではなく、食生活の改善や運動などを適切な方法で、並行して行うことが必要です。
その1【運動】 適度な運動を毎日続けよう
今より10分多くからだを動かすことから始めましょう。
その2【たばこ】 今すぐ、禁煙を!
その3【食事(塩分)】 塩分は控えめに
塩分は、1日男性9g未満、女性7.5g未満の摂取が適量です。
高血圧や動脈硬化を予防するためにも、塩分控えめの食事を心がけましょう。
また、すでに高血圧が疑われる人は、1日6g未満にしましょう。
その4【食事(脂質)】 油っぽい食事は避ける
その5【食事(肉類よりも魚のすすめ) 主菜は“肉より魚”を心がける
魚に含まれる油には、コレステロール値を低下させる働きがあります。
毎日の食事に、魚料理を積極的にとりましょう。
その6【食事(野菜)】野菜をたっぷりとる
野菜に含まれる食物繊維には、コレステロール値を低下させる働きがあります。
なるべく1日に350g以上とりましょう。
その7【飲酒】お酒はほどほどに
適量は「日本酒1合」。1週間に1日は休肝日をもちましょう。