現在、日本には糖尿病有症者と糖尿病予備群をあわせて約2000万人いると言われています。
◆糖尿病がある方の人数
平成28年の「国民健康・栄養調査」では、糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有症者)糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1000万人(合わせて約2000万人)と推計されています。糖尿病有症者の人口に対する割合は、男性16.3%、女性9.3%であり、糖尿病予備軍の人口の対する割合は、男性12.2%、女性12.1%であり、年齢が高いほど糖尿病有症者の割合が高くなる傾向にあります。
糖尿病予備軍や糖尿病の早期発見には、定期的な健康診断が大切です。また、検査値の確認、受診が必要な場合は早めの対応が大事です。
また、非肥満者でも肥満者と同様に内臓脂肪蓄積に起因する生活習慣病を合併し、心臓病の発症リスクが高いことが解かっています。
◆そもそも血糖値はなぜ高くなるのでしょう?
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの不足や働きが不十分になることで高血糖が続くと糖尿病と診断されます。
過食状態になるとインスリンの作用が十分に発揮されずさらに高血糖状態になります。
◆ではインスリンの働きとは?
血糖が各組織や細胞に取り込まれる際に助けとなるのが膵臓にあるβ細胞からつくられるホルモン「インスリン」です。
健康な人では、インスリンが正常に分泌され血糖が速やかに細胞に取り込まれるので血液中のブドウ糖は常に一定の範囲で保たれます。ところが食べ過ぎや身体活動不足(肥満)などによって血液中のブドウ糖が常に高い状態が続くと膵臓に負担がかかってインスリンの抵抗性が起こりやすくなります。肥満の人は非肥満の人に比べて約5倍も糖尿病になりやすいことが解かっています。
◆血糖値を下げるために・・・生活習慣を見直してみましょう
生活の見直しポイント
●一日3食規則正しく食べる(腹八分目)
●炭水化物だけの食事をしない(食後の高血糖を招く)
●野菜、きのこ、海藻を毎食2品(食後の血糖値上昇を穏やかにしてくれる)
●おかずから先に食べる(食後の血糖値上昇を穏やかにしてくれる)
●毎食油を使った料理を1品(油は血糖値の急上昇を抑えてくれる)
●運動を生活に取り組む(インスリンの働きをよくする)
●健康状態の確認の為、健診を受ける
●ストレスと上手につきあう
◆健康診断後は検査値の確認をしましょう
やや血糖値が高めのわたし(保健指導員)決して肥満でもなく、特に気になる疾病もないと思っていますが・・・生活習慣病ははじめは症状が無いところが厄介、気づいてからでは手遅れってこともあります。今、体の何処かに、生活の何処かに問題があります。検査値はうそはつきません。
保健指導対象者の皆さんとともに、生活習慣を見直して食事と運動の目標に日々取り組んでいるところです。
◆血糖値を下げるために・・・やや血糖値の高めのわたしの・・・
♪食物繊維たっぷりのお弁当♪を紹介します。
血糖値を下げる食品・栄養素
食物繊維・・・・・腸内の環境を整える
酢 ・・・・・血糖値の上昇を抑える
トマト ・・・・・基礎代謝をアップする
ビタミンB1・・・・糖質の分解を助ける
ビタミンB2・・・・脂質の代謝に働きかける
♪お弁当のメニュー♪
・もち麦入りひじきご飯
・鶏肉ソテートマトソース
・こんにゃくとごぼう煮
・アスパラとじゃが芋蒸し
・ブロッコリーサラダ(茹で卵)
(酢とオリーブオイルのドレッシング)
栄養価:エネルギー 525Kcal たんぱく質 24.4g 脂質 14.6g 炭水化物 73.5g
食物繊維 10.1g 食塩相当量 1,7g
参考:平成28年度「国民健康・栄養調査」(厚生労働省) 健康増進のしおり(日本栄養士会)