高血圧ってどうしてなるの?

今まで健康診断で高血圧を指摘された方は少なくないのではないでしょうか。
通常、健康診断における高血圧基準値は140/90mmHg以上ですが、特定健診・特定保健指導の診断基準に関しては130/85mmHg以上とされています。

では、そもそもなぜ血圧が高くなるのでしょうか。
遺伝的な要因もありますが、多くは生活習慣が影響しています。

●塩分の過剰摂取
 塩分にはナトリウムという物質が多く含まれていて、それを摂りすぎると
 血液の濃度が高くなるので、浸透圧を一定に保とうとする働きで血液中に
 水分が増えます。そして同時に血液量も増えるので、血管壁にかかる負担が
 大きくなって、血圧が上がります。

●加齢
 加齢に伴い血管の弾力性が失われて、血液の流れが悪くなり、特に心臓が収縮して
 血液を送り出す際の収縮期血圧が高くなります。

喫煙
 タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させて血圧を上げる作用があります。

●過度の飲酒
 体内に吸収されたアルコールは、酵素によってアセトアルデヒドに変わります。
 アセトアルデヒドが血液中に増加し、血管を拡げるため、飲酒後の血圧は一時的に
 下がります。しかし、飲酒が続くとアセトアルデヒドが酢酸に変わり、血中濃度が
 下がるため、血管が収縮して結果的に血圧が上がります。

肥満
 お腹に溜まった脂肪細胞から様々な物質が分泌されて、それが自律神経やホルモンの働きを
 乱してしまいます。その結果、血管が必要以上に収縮したり、塩分が必要以上に体内に溜まっ   
 て血圧が上がります。

●運動不足
 運動することによって、余分な塩分を排泄する働きを高めますが、運動不足によりその
 働きが不十分となり、血圧が高くなります。

●ストレス・緊張
 ストレスや緊張によって不安を感じると、血管が収縮して血圧が上がります。

いかがでしたか?ご自分の生活習慣を振り返ってみて、当てはまるものが多いほど、
高血圧のリスクが高くなります。高血圧の状態を放っておくと、心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾患につながりかねません。何か一つからでも、原因となっている生活習慣を見直すことが、健康への第一歩です。

 

参考:https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_854.html(検索日:2021年4月21日)
             畑中純子:産業保健と看護2019年春季増刊 健康診断・保健指導パーフェクトBOOK.2019.

 

 

 

 

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