日本気象協会によると「梅雨明け」予想は、平年より早いところが多く、沖縄・奄美は6月下旬、九州・四国地方は7月上旬、中国から関東甲信は7月中旬、東北は7月下旬です。梅雨明けが早い所でも、梅雨時の大雨には注意が必要です。(2022年6月18日)
また、今年の夏の気温も全国的に高くなると予想されています。そこで、梅雨の時期やこれから迎える暑さ対策、夏バテ予防に旬の食材で体調を整えてみませんか。
夏と言えば食中毒も心配になります。食中毒予防するポイントと食材を紹介します。
食中毒を予防するポイント
食中毒予防の3原則は・・・細菌を つけない!
増やさない!
やっつける!
家庭でできる食中毒予防のポイント
ポイント1
食品を購入したら・・・
・消費期限などの表示をチェック!
・肉・魚はそれぞれわけて包む
・寄り道しないですぐ帰る
ポイント2
家庭での保存は・・・
・帰ったらすぐに冷蔵庫へ保存
・冷蔵庫での保存は7割程度にする
・肉・魚は汁がもれないように包んで保存
・冷蔵庫の温度は10℃以下に、冷凍庫温度は-15℃以下に維持する
ポイント3
下準備をするときは・・・
・こまめに手を洗う
・冷凍食品の解凍は冷蔵庫で!
・肉・魚を切ったらまな板や包丁は洗って熱湯をかける
・野菜はよく洗う
・ふきんやタオルは清潔なものを使う、使用後は洗って消毒をする
・ごみはこまめに捨てる
ポイント4
調理するときは・・・
・作業前に手を洗う
・電子レンジを使うときは、均一に加熱されるようにする
・加熱は十分に!(目安は中心部分の温度が75℃で1分以上加熱)
・調理を途中でやめるときは、食品を冷蔵庫へ保存する
・台所は清潔に!
ポイント5
食事をするときは・・・
・食事の前に手を洗う
・盛り付けは清潔な器具、食器を使う
・長時間放置しない
ポイント6
残った食品は・・・
・手洗い後、清潔な器具、容器に入れて冷蔵庫、冷凍庫へ保存
・温めなおす時は、十分加熱する(目安は中心温度75℃以上)
・時間が経ち過ぎたり、ちょっとでも怪しいと思ったら破棄する
食中毒を予防する食材
1.香辛料の活用
カレー粉や唐辛子、わさび、生姜などの香辛料にも殺菌効果が期待できます。カレー粉や生姜を加えた調味料に肉や魚に下味をつけたり、加熱した後に柚子胡椒やわさびを添えたり、いつものおかずに味の変化ができ、食中毒の予防にもなります。
2.酢の活用
酢にも殺菌作用があります。照り焼きに少し酢を加えると、夏にピッタリのさっぱりした味になります。また、ご飯に少し酢を混ぜると食中毒予防になります。
3.大葉を活用
お弁当は食べて美味しいのはもちろんのこと、彩りや殺菌効果のある大葉を仕切りにしたり、豚肉などに巻いて焼くと副菜の1品となります。
4.梅干しを活用
ご飯の真ん中にのせて「日の丸弁当や梅干しおにぎりは腐りにくい」と聞いたことがあると思います。梅干しは、殺菌作用があります。夏の暑い日は塩分補給に梅干し1個お弁当に添えるのもいいでしょう。
夏の食材には夏バテを防ぐ働きがあります。夏野菜の代表的な胡瓜は、水分が97%といわれているので、夏場の水分補給にぴったり。また、夏野菜には胡瓜以外にも、火照った身体を冷やしてくれる効果を持つカリウムを含むものも多いです。夏に旬を迎える魚介類には疲労回復、免疫力を維持する効果があります。
夏に旬を迎える食材
えだまめ・・・夏バテ解消効果の高いビタミンB1やビタミンCを豊富に含み、肝臓のアルコール分解を助けてくれるので、ビールのおつまみに最適!
【主な栄養成分】たんぱく質、食物繊維、葉酸、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、カリウムなど
【主な働き】疲労回復、高血圧対策、利尿作用、美肌、貧血など
きゅうり・・・サラダや漬物に最適!夏の食卓の必須食材
【主な栄養成分】ビタミンC、ビタミンK、カリウム、食物繊維、β―カロテンなど
【主な働き】利尿作用、むくみ対策、血圧の安定、食欲アップなど
しそ・・・・・薬味やサラダでたっぷり食べたい
【主な栄養成分】β―カロテン、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、カリウムなど
【主な働き】抗酸化作用、免疫力の維持、食欲増進、抗菌・防腐作用など
ズッキーニ・・カレーやフライ、炒め物など油との相性抜群!
【主な栄養成分】カリウム、ビタミンC、ビタミンB12、β―カロテン、食物繊維、葉酸、亜鉛など
【主な働き】免疫維持、美肌、高血圧対策、利尿作用、疲労回復など
トマト・・・・サラダはもちろんカレーやパスタにもよく合う
【主な栄養成分】リコピン、ビタミンC、ビタミンA、クエン酸、カリウムなど
【主な働き】血圧の安定、疲労回復、美肌、血行促進など
ピーマン・・・肉詰めやチンジャオロース、天ぷらなどに!
【主な栄養成分】ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、β―カロテン、カリウムなど
【主な働き】美肌、免疫維持、抗酸化作用、血栓対策、利尿作用など
にがうり・・・沖縄名物ゴーヤチャンプルーが定番!お浸しや和え物にも合う
【主な栄養成分】β―カロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウム、食物繊維、葉酸など
【主な働き】食欲増進、肝機能の維持、夏バテ対策、疲労回復、美肌など
なす・・・・・定番は漬物や焼きナス、油との相性も抜群!
【主な栄養成分】ビタミンK、カリウム、食物繊維、ナスニン、葉酸など
【主な働き】抗酸化作用、血圧の調整、利尿作用など
うなぎ・・・・夏バテ対策として土用の丑の日にウナギを食べる習慣が定着!
【主な栄養成分】ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、たんぱく質、DHA、EPA、亜鉛、カリウム、カルシウムなど
【主な働き】眼精疲労回復、代謝促進、夏バテ対策、疲労回復、美肌、免疫力アップなど
かんぱち・・・刺身やお鮨でそのままで、しゃぶしゃぶも美味しい!
【主な栄養成分】たんぱく質、カリウム、ナイアシン、ビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンDなど
【主な働き】生活習慣病対策、血行促進、疲労回復、代謝促進、歯や骨の健康維持など
きす・・・・刺身や天ぷら、ムニエルも合う
【主な栄養成分】たんぱく質、カリウム、リン、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12など
【主な働き】血圧の調整、造血作用、代謝促進、血行促進など
するめいか・・旬は地域で異なり、季節を問わず味わえる
【主な栄養成分】タウリン、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンE、鉄、たんぱく質など
【主な働き】髪・爪・歯の健康維持、生活習慣病対策、免疫力の維持、肝機能の維持など
夏の暑い時期は食中毒の心配があり、お弁当作りも気をつかいますよね。そこで食中毒予防と夏バテ対策、免疫力アップするお弁当を紹介します。
お弁当を詰める時の注意点
・よく火を通す(十分加熱する)
・よく冷ます
・水気の多いものは避ける
・水気はよく絞る
・仕切りやカップを使う(おかず同士が接触しないようにする)
※仕切りに大葉を使うと殺菌効果になる
・保冷バック・保冷剤を使う
・日の当たらない涼しいところで保管する
旬の食材で夏バテ予防、免疫力をアップする「からだに優しい夏のお弁当!」
お弁当のメニュー
・ごはん(150g)・イカと夏野菜のカレーソテー(イカ、ズッキーニ、なす、赤ピーマン)・ひじきの煮物(えだまめ入り)・鶏肉照り焼き・大根のなます・卵焼き・ミニトマト・大葉(仕切りに利用)
栄養価:エネルギー 528Kcal たんぱく質 22.5g 脂質 19.6g 炭水化物 64.7g
食物繊維 3.2g 食塩相当量 2.5g
参考資料:ウェザーニュース 食中毒3原則(厚生労働省)旬の食材図鑑