検査データを上手く使いこなそう!

皆さんは毎年、健診を受けられていると思います。
健診結果を確認していますか?
健診結果を活用して生活習慣病を予防しましょう。
その中でも皆さんにチェックして欲しい検査項目を
4つ上げてみました。
(ここで示しているのは特定保健指導判定値です。)

1⃣ まず肥満を気にするなら、腹囲とBMIです。

  腹囲(男性85cm以上・女性90cm以上)
  BMI (25以上)

・この数値は高血圧や糖尿病、痛風など生活習慣病を
 引き起こす原因になります。

▶予防ポイント
体重の管理をして適正体重を維持しましょう。
太りすぎ、やせすぎはどちらも健康を損ねるもとに
なります。
体重計測を習慣にすると、体重増減と生活習慣との
つながりがわかるようになり、食事量や身体活動を
調整できるようになります。

(*体重の3%減らせば検査値の改善ができます!)


2⃣ 高血圧症を気にするなら、血圧です。

  収縮期130mmHg以上 拡張期85mmHg以上
 (140/90mmHg以上は受診勧奨判定値になります。)

・血圧は心臓から送り出された血液が血管壁に与える
 圧力のことです。
 高血圧はその圧力が高い状態を示します。この状態
 が続くと動脈硬化を進行させ脳卒中や心臓病を引き
 起こす原因になります。 
 
▶予防ポイント
食塩の摂り過ぎは高血圧を発症する原因になるので
減塩に心がけてください。野菜も積極的に取りましょう。
血圧が日頃高めの方は、家庭血圧を測定することもお勧めします。
自己血圧測定

おいしく減塩

3⃣ 糖尿病の手がかりとなる項目は血糖とHbA1cです。
 
  血糖値(100mg/dl以上) HbA1c(5.6%以上)
(血糖値126以上、HbA1c6.5以上は受診勧奨判定値になります)

・糖尿病は血糖が増加した状態が続く病気です。
 放置すると失明の恐れのある糖尿病性網膜症や
 人工透析が必要になる糖尿病性腎症や足の壊疽を
 起こす糖尿病神経障害などの合併症を引き起こします。

(要注意!糖尿病は予備軍も含めて40代から急増します。)

▶予防ポイント
食べ過ぎ、飲み過ぎに注意して下さい。
食事はベジタブルファーストで!食後の血糖値を抑えられます。
糖尿病は日頃の生活習慣が大きく影響しておこります。
食生活を改善し、運動をとり入れストレスをためない
生活を送るのが予防、治療のカギとなります。

 


4⃣ 脂質を気にするなら、中性脂肪とHDLコレステロールです。

  中性脂肪(150mg/dl以上) HDLコレステロール(39mg/dl以下)
(中性脂肪300以上、HDLコレステロール34以下は受診勧奨判定となります。)

・この値が高いと血液がドロドロになって動脈硬化を進行させます。
 中性脂肪は高すぎると悪玉を増やし善玉を減らします。

▶予防ポイント
 動物性脂肪のとりすぎは脂質異常の原因になります。
 肉と魚をバランスよく食べたり、揚げ物やバラ肉などの脂の
 多い食事を減らすと良いです。

1コレステロールについて

 

<健診結果が届いたら、経年変化を見て下さい!>
・基準値と比較するだけでなく、検査値を経年的にチェック
 することが重要です。
・気になる項目がわかったら、予防のためにさっそく生活習慣
 改善に取組んで下さい。

<参考文献>
・健康未来の歩き方 ・健診結果しっかりチェック
・日本高血圧学会  ・脂質異常症最新の食事療法

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