年齢とともに血圧は上昇傾向にあります。
健康診断の結果を経年的にみてもそのような方は多いのではないでしょうか。
それと同じように、体重、腹囲も増えていませんか?
血圧は、心臓から送り出された血液の流れが血管壁に対して示す圧力で、通常動脈圧を指します。血圧が高いということは、血管が常に強い力で押されているということになります。
でも残念なことに自覚症状がありません。それで血圧が高いまま放置している人が多いのです。
最高血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、最小血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上を高血圧と判定し、特定保健指導では、最高血圧(収縮期血圧)が130mmHg未満、最小血圧(拡張期血圧)が85mmHg未満を基準値としています。
それでは、血圧が高い状態を放っておくとどうなるのでしょうか?
血管は、強い力が加わるとそれに耐えるため血管壁を厚くしその力に耐えようとします。その結果血管は弾力性を失い硬くなると言われ、動脈硬化が進みます。そこに、高血糖、脂質異常などが重なると、血液はドロドロで流れにくい状態です。一方、心臓にも常に負担がかかった状態が続いています。
自覚症状がなくても動脈硬化や心臓肥大が進みます。その結果、脳卒中や心筋梗塞、心不全、不整脈、動脈瘤、腎不全など、多くの循環器病が起こります。
高血圧に加えて、さらに危険因子の
ある人を、その危険因子の数でリスク
の程度を、低リスク・中等リスク・
高リスクに分け(表1)、それぞれの
リスクに対しての管理計画が提示されています。(表2)
表1
高血圧に対して、140/90 ㎜Hg以上になると降圧薬治療が望ましいことがうかがえます。
血圧が高いということは、いかに身体へのリスクが大きいかということです。
30~40歳代の方にも血圧の高い人は見受けられます。
高血圧に慣れないで、日ごろから減塩、規則正しい生活、暴飲暴食をしない、バランスの取れた食事と習慣的な運動を意識していただきたいと思います。
子供のころからの生活習慣、特に薄味に慣れておくことが重要であると考えます。
参考資料 厚生労働省 , eヘルスネット , 国立循環器病研究センター